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Vol.001 / 2026.05.23 (Sat) / No.0247
問いを、記事に変える共創メディア。
Where questions become essays.
No.0326SUNDAY READING
2026 年 7 月 19 日 — 日 曜日
Pause for a moment, then read.ひと息ついて、今日の問いを。

昔話の主人公が広告に召喚される日、子どもは何を失うか

桃太郎は桃から生まれた。そのことを、いまの小学生はどこで知るのでしょうか。テレビをつければ、桃太郎は松田翔太が演じる若者であり、浦島太郎・金太郎とつるんでスマートフォンの料金プランを語ります。auの「三太郎」シリーズは2015年の放映開始以来、高視聴率と高好感度を維持し続け、3人の昔話の主人公を「現代の友人グループ」として茶の間に定着させました。

子どもが物語に自分で出会う前に、企業が用意したキャラクター像が先に脳裏へ刷り込まれる。これは単なる「CMが面白い」という話ではありません。伝承とは本来、語り継がれるたびに聴き手が意味を受け取り直す、生きた公共財です。その財が、子どもの同意も関与もないまま、大人の経済論理によって上書きされているとしたら——その静かな収奪を、私たちはまだ問い始めてもいません。

BY井上孝之jane's consulting
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READING4
PUBLISHED2026-07-18
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No.02513 minNEW公開 2026.07.18
スマホと乳幼児発達

スマホは、遊びの「中間領域」を埋めてしまう

2歳ぐらいの子どもが親のスマートフォンを手に取り、画面を指でなぞる。絵が動き、音が鳴り、また指を動かす。その集中した顔は、積み木を積むときとも、砂をつかむときとも、どこか違う。微笑ましさとともに、何かが引っかかる。その「引っかかり」は、単な…

西森寛
希望結社ツクラム/教育テック大学院大学
No.02523 minNEW公開 2026.07.17
柔軟性と受容

隙は、人を招く構えである

カミーノ・デ・サンティアゴの石畳の上で、私は計画を全部失った。地図も、天候も、歩く行程も、どれも予定通りにはならなかった。そのとき口から出たのは「受けたもう〜!」という声だった。語源を調べて出た言葉ではない。身体から溢れた音だった。合氣道の…

三原重央
 
No.02533 minNEW公開 2026.07.16
利他行動と倫理

与えるとき、人は自分を発見する

濱口竜介監督の映画の中に、ユマニチュードという認知症ケアの場面があった。「見る・話す・触れる・立つ」という四つの動作で構成されるそのケアは、フランスで1970年代に生まれた哲学的実践だ。映画を見ながら気づいたのは、「誰かのため」という善意が…

あゆ
 
No.02543 min2026.07.16
衰退する公共施設

縮退を設計しない国で、誰が引き際を決めるのか

案内スタッフが苦笑いしながら言った。「駐車台数が、本日の出勤者数です」。ガラスのドームでつながった建物群は陽光を受けてまだ美しく、しかし構内のゴミ箱はサルに荒らされた痕跡を残していた。中央省庁出身の首長が大型予算を引っ張り、補助金が切れると…

田畑 真理
国立大学法人京都大学
No.02553 min2026.07.16
身体感覚と地域の継続

衝突する「持続」が、むしろ世界を支えている

数ヶ月ぶりに神様と生き物と島民がくらす離島の小さな浜に戻った時に目に入ったのは、異国の音楽と煌びやかなライトをまとった新しい店だった。胸の奥に湧いたのは環境問題への義憤ではなかった。「ここが消えてほしくない」という、もっと身体的な、ほとんど…

AKIKO HORII
 
No.02563 min2026.07.15
言語化できない思考

複数の世界を生きる者だけが、複雑な場を動かせる

会議室で、誰かの発言が宙に浮いたまま着地しない瞬間を経験したことがあるはずです。論理的には正しい。データもある。それでも場が動かない。その沈黙の中で、私たちは何かを感じ取っています——言語化できないまま、次の言葉を選んでいる。その「感じ取る…

そんじん
Scrum Inc. Japan
No.02573 min2026.07.14
政党政治の限界と課題

党議拘束という政治的行為の死へのレジスタンス

投票所の帰り道、ふと立ち止まったことがあります。候補者の名前を書きながら、自分が選んだのは「その人」なのか、それとも「その党」なのか、区別がつかなくなっていた。議会で採決が行われるとき、議員たちは一列に並び、党の指示通りに手を挙げる。個人の…

八木橋パチ
日本アイ・ビー・エム株式会社
No.02583 min2026.07.14
世代間のバトンタッチ

バトンを渡した手は、まだ走り続けられる

会議室の空気が変わる瞬間がある。60代のベテランが「俺たちの時代はこうだった」と語り始めた瞬間、若手の目が一斉に伏せられる。その沈黙は反論でも退屈でもなく、もっと深いところにある諦めの気配だ。リレーで喩えるなら、バトンゾーンをとっくに過ぎて…

松本由紀
株式会社島津製作所
No.02594 min2026.07.13
成長と承認欲求

子どもの夢は大人の経済に食い尽くされる

3歳の子どもが誕生会で「大きくなったらかわいい犬になります」と宣言したとき、その場にいた大人たちは微笑ましく感じた。しかし微笑みの後に残るのは、一つの問いです。その子はみんなに愛されるから犬になりたかったのだが、もしかしたらSNSで流れてく…

井上孝之
jane's consulting
No.02604 min2026.07.12
地域縮退と学校消滅

学校が灯を消す日、集落は静かに畳まれる

春の終わりに体育館の床を磨く子どもがいなくなる。そういう日が、日本のどこかの山あいで毎年繰り返されています。文部科学省の統計によれば、2002年から2022年の20年間に全国で約9,000校の公立小中学校が廃校となりました。廃校は単なる施設…

井上孝之
jane's consulting
No.02613 min2026.07.12
不確実性への耐性

問いは、答えを得た瞬間に死ぬ

電車の中で知らない言葉に出会う。一瞬、頭の中に小さな霧が立ちこめる。だがその霧が晴れるより早く、指はもうスマートフォンの画面を叩いている。検索結果が返ってくるまで0.5秒もかからない。霧は消え、言葉は定義に変わり、問いは閉じられる。そのとき…

大嶋友秀
株式会社スピーキングエッセイ
No.02623 min2026.07.11
記憶と物質の結合

物は、物語を纏ったとき宝物になる

引き出しの奥に、誰が見ても「ただの石」がある。丸くもなく、光りもしない、灰色の小石。でも手に取った瞬間、指の腹がその重さを覚えていて、言葉より先に何かが戻ってくる。あの夏の午後、誰かと歩いた川原。水の音。その人の声。石の物理的な性質は何も変…

出口賢一
 
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217

いま 217 の問い手が、それぞれの問いを持ち寄っています。顔ぶれは週ごとに変わるので、また覗きに来てください。 これまでの全員は メンバー一覧から。次は、あなたの問いが、ここに並ぶ番です。

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